介護施設を利用する高齢者の中には、病気などにより身体を自由に動かせなくなってしまった人もいます。また、認知症などの進行により、周囲の状況を理解できなくなってしまうケースもあるのです。このような場合、施設の職員はそれぞれの利用者に合った個別の対応を取らなければなりません。
身体を自由に動かせない利用者には、食事や入浴などのケアが必要です。介護に当たる職員の数が不足している施設の場合は、施設の利用者に対して十分なケアを行う余裕がありません。そのため、事故に繋がる可能性のある業務に当たる際は、緊急時に職員が連携できる仕組みを備えておく必要があります。例えば、入浴中に急に体調を崩した高齢者が出た場合は、すぐに病院へ連絡できる体制を整えておくことが重要です。また、その場で応急処置を行う訓練をしておくことにより、高齢者の命を救える可能性が高まります。今では、応急処置に関する研修を定期的に行っている施設も少なくありません。認知症などにより異常な行動が見られる利用者には、常時の見守りが必要です。職員が常に見ていなければ、利用者同士のトラブルに繋がってしまう可能性もあります。
このような事態を防止するために、それぞれの職員がどの利用者を担当しているのかをすぐに把握できる仕組みを作っておきましょう。施設の利用者は、少しの出来事が大きな事故に繋がってしまう可能性が多いです。そのため、職員同士の連携を図るシステムを作る対応法が重要となります。